にんにく卵黄をこれから飲み始める前に、副作用が気になっている方が多いと思います。
といっても一般的ににんにく卵黄は薬と違って食品という位置づけのため、医薬品のような強い効果を及ぼすことはないので、副作用に関してそこまで心配しなくてもいいでしょう。
しかし、毎日飲み続ける食品ですので、なにかが起こったらどうしよう、どんなものが入っているのかな、などと口に入れるものだからこそ抵抗を感じやすいのもたしか。とくに普通の食事ではなく健康食品とうたっているならなおさらです。
そこで理解しておきたいのが、にんにく卵黄に限らず、どんな食品にせよ拒否反応が起こる可能性が少なからずある、ということです。サプリメントのように気軽に栄養を摂取できるものだからこそ、どのような影響が体にあるのかを理解しておきましょう。
このページではにんにく卵黄を飲むことで起こりうる体への悪影響について解説しています。
にんにくと卵黄のアレルギー体質の方は注意!
まず第一に、にんにく卵黄の原料である「にんにく」と「卵黄」に食物アレルギーをもつ方は、飲むのを控える必要があります。
食物アレルギーとは?
通常、食べ物は異物として認識しないようにする仕組みが働き、免疫反応をおこさずに栄養として吸収する事が出来るのですが、免疫反応を調整する仕組みに問題があったり、消化・吸収機能が未熟だと、食べ物を異物として認識してしまうことがあります。それによって起こるアレルギー反応が「食物アレルギー」です。
食物アレルギーで起こる症状のなかで一番多いのが皮膚症状です。主にかゆみや湿疹、じんましんなどが挙げられます。それ以外では呼吸器症状(くしゃみ、息が苦しいなど)、粘膜症状(目の充血、唇のはれなど)、消化器症状(下痢、吐き気など)が挙げられます。
また、アレルギーの程度は千差万別のため、ちょっとしたかゆみの軽度のものからアナフィラキシーなどの重度の拒否反応まで起こしてしまったり、年齢やその日の体調など、個々によって全く違ったアレルギー反応があります。
そして食物アレルギーを起こす可能性が高い食品として、省令で定められた「特定原材料」があり、牛乳、卵、小麦、エビ、カニ、そば、落花生の七品目はとくに発症数が多い食品です。
にんにく卵黄はアレルギーに関していえば、原料である「卵」に対してアレルギー体質をもつ方はとくに気をつけなければなりません。
卵アレルギー
にんにく卵黄の「卵黄」の部分にあたる卵のアレルギーです。鶏卵にアレルギー反応を持つ方の割合は食物アレルギーのなかで約40%ともっとも多く、とくに消化器官がまだまだ未熟な子供に多く見受けられます。
お子さんがにんにく卵黄を飲む場合は、アレルゲンである卵に拒否反応がでないかを十分に注意したうえで飲むようにしてください。
成長するにつれて改善される(学童期までに80~90%は治まる)ことがほとんどですが、大人になってからも発症するケースもあります。
また、にんにく卵黄に使われる「卵黄」の部分ではなく、「卵白」の部分に反応する「卵白アレルギー」もあります。
にんにく卵黄には卵白が入っていないから大丈夫かと思われるかもしれませんが、卵黄と卵白を分離させる過程で、卵白の成分を完全に取り除けるかというと難しいと思いますし、該当する場合は購入を検討しているメーカーに一度問い合わせをしてみましょう。
にんにくアレルギー
にんにくアレルギーは卵アレルギーと比べると発症するケースは少ないようです。しかし、にんにくには強力な抗菌・殺菌作用があるため、刺激が胃腸を弱らせたり、お腹を下してしまうなどの副作用があります。
これをアレルギー反応だと勘違いしてしまう場合もありうるため、にんにくに対するアレルギーなのか、それともにんにくの成分が胃を刺激したことによる反応なのか判別は難しいところですが、その場合は自己判断に留めないで医療機関などでアレルギー検査を受けるようにしてください。
サプリメントのカプセルによるゼラチンアレルギー
上述したにんにくと卵黄のアレルギー以外にも、ごくまれに他のアレルギー反応がでてしまう場合があり、それがサプリメントタイプのカプセルに含まれるゼラチンの成分がアレルゲンの方です。
100万人に約30人しかいないとされるアレルギーだそうですが、にんにく卵黄はゼラチンを使ったカプセルタイプが主流なので、症例報告は少ないですが、頭の片隅に入れておく程度に覚えておくといいでしょう。
また、にんにく卵黄のサプリメントには酸化防止剤や、溶き油などの食品添加物を使用しているものもあるため、アレルギー体質の方は購入する前に十分に成分表示を確認するようにしてください。
下痢・胃痛・胃もたれになる可能性がある
にんにく卵黄を飲むさいに、下痢・胃痛・胃もたれになる可能性が少なからずあることは理解しておきましょう。原料になるにんにくと卵黄、とくに「にんにく」には古代より民間薬として利用されてきた歴史があるほど、強力な抗菌・殺菌作用があるため、体に影響が起こる可能性があります。
といっても刺激が強い生のままで食べるわけでもなく、加熱処理もされていますし製造過程で不安を取り除いているので、過度に心配することもないかと思います。ただし、気になる方は下記の点に注意するといいでしょう。
胃腸が弱い方は既定量より少なめで飲み始めること!
もともと胃腸が弱い方は、飲もうとしているメーカーが提案している既定量よりも初めは少ない粒で飲むようにしてください。
アレルギー反応などもないかを様子をみながら、1週間ほどかけて徐々に飲む量を増やしていくといいでしょう。
胃を空にした常態で飲まないこと!
空腹時などの状態でにんにく卵黄を飲むことは避けてください。刺激がより強く伝わるのを防ぐため、食後に飲むようにしましょう!
にんにく卵黄の詳しい飲み方については、以下で解説しています。
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にんにく卵黄はいつ飲む?夜寝る前?食後?ベストタイミングな飲み方は?
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コレステロール値の上昇はない!
原料の卵黄によるコレステロールが心配という方もいるでしょう。コレステロール値の上昇が気になるため、ちょっと飲むのがこわい。
しかし、そのような心配はしなくてもいいようです。そもそも、コレステロールとは
コレステロールとは、人間の体に存在する脂質であり、体を作るためになくてはならない材料です。具体的には、骨や筋肉を構成する細胞膜の材料であり、体を調節するホルモン(男性ホルモン、女性ホルモン、副腎皮質ホルモンなど)を作るための材料となります。
コレステロールは人間にとってなくてはならないものです。そしてこのコレステロールには2種類あり、聞いたことがあると思いますが、
- 善玉コレステロール
- 悪玉コレステロール
この二つがあります。
名前からみて善玉コレステロールが良く、悪玉コレステロールが悪いと感じますが、どちらも大事な役割があり、血液中に適当量がバランスよくなければならないのです。
しかし、悪玉コレステロールは適正値を上回るとドロドロになってめぐりが悪くなり、重大な病気に繋がることから、悪玉コレステロールが悪いとされる由縁なのです。
卵を食べ過ぎるとコレステロール値が上昇するという風潮
「卵を食べ過ぎるとコレステロール値を上昇させてしまう!」こう思われる方は多いのではないでしょうか。
しかし、これは草食動物であるウサギに卵を食べさせたことで、コレステロール値が上昇したという実験結果から、「卵はコレステロール値を上昇させる食品」とい、イメージが長らく付いてしまったものであり、人間の体の構造を全く考慮していません。
実際のところ、人間が毎日2~3個の卵を食べても問題ないようで、体に悪影響はないとされます。むしろ善玉コレステロールが増えて悪玉コレステロールを外に追い出し、適正なコレステロール値をコントロールする作用があります。
つまり、にんにく卵黄の原料の卵黄を毎日飲んだからといって、コレステロール値が上昇することはありえないため、心配する必要はありません。より詳しい卵黄のコレステロールについては以下で解説しています。
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卵黄の主な成分 | 栄養価や効果、コレステロールなどについて解説
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おならやげっぷが出やすくなる可能性がある
にんにく卵黄を飲むことで整腸作用が活発になり、おならやゲップがでやすくなる可能性があります。
それはにんにくのもつ強力な揮発性イオウ化合物が、腸内にある善玉菌の活動を弱らせ、逆に悪玉菌の活動が活発になったことで、腸内にガスがたまりやすくおならやげっぷが出やすくなるのです。
ただしにんにく卵黄はにんにくを単体で摂取するものではなく、ましてや生で食べるのではなく、熱処理をして卵黄と組み合わせることで胃に負担をかけづらくしているので、過剰に気にしなくても平気かと思います。
薬の飲み合わせは医師に相談をすること!
健康体の方ならまったく問題ありませんが、薬を常用している場合、飲み合わせは医師に相談するようにしてください。薬と食品には食べ合わせや飲み合わせによっては悪い相互作用があり、知らずに弊害をもたらすリスクがあります。
にんにくの成分が風邪薬や抗生物質の作用を低下させる場合もある
にんにくの主成分であるアリシンには、体内の毒素を排出するデトックス効果が高いとされています。
体が毒素を排出するには、肝臓が毒素を分解する必要がありますが、この働きを促す効果がにんにくにあると言われているのです。その効果は同時に、風邪薬や抗生物質の作用を低下させてしまうケースもあるようです。
ワーファリンを飲んでいる方は血が止まりづらくなる
にんにくの効果のなかに血液をサラサラにするというものがありますが、ワーファリン(血液凝固防止薬)を服用している場合、副作用が強くなり、出血したさいに血液が止まりにくくなるので注意が必要です。
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にんにく卵黄と薬を飲み合わせても大丈夫?
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にんにく卵黄の過剰摂取はしない!
なんの食品にせよ過剰な摂取はいけませんよね?とくににんにく卵黄は健康食品といわれているものの、原料のにんにくは強力な殺菌、抗菌能力があるため、たくさん飲むことで逆効果になる場合がるので、注意が必要です。
にんにくの過剰摂取は刺激が強い
まず、にんにくは食品としてだけでなく、薬としても利用されるほどに体への影響があるということを認識しておきましょう。効果を高めようと過剰摂取してしまうと、逆に腹痛や下痢、胃腸炎の原因にもなりかねませんので注意が必要です。
どんな食品でも共通することですが、ひとつの食品ばかりを食べ続けたり食べ過ぎたりすること、ましてそのような食生活を毎日続けることはとても危険なことです。
血圧の上昇で頭痛を招く場合がある
にんにく卵黄を飲みすぎると血圧が上昇し、それによって頭痛を招く場合があります。殺菌効果の高いにんにくは過剰に摂りすぎることで赤血球を破壊することもあるため、脳に血液が行き届かなくなり、頭痛になるのです。
また、偏頭痛持ちの方はもしかすると頭痛になる可能性も一般的な人からみたら高い可能性があるので、既定量は守るようにしてください。
まとめ
これまでにんにく卵黄の考えられる副作用について解説してきましたが、あくまでも食品ですので、あまり心配する必要はないと思います。
しかし、アレルギーを持つ方、胃腸が弱い方、薬を飲み合わせている方は十分に注意したうえで、にんにく卵黄を飲むようにしてください。
また、にんにく卵黄をお探しの方は、当サイトでは実際ににんにく卵黄を購入してレビューもしているので、ぜひご参考にしてくださいね。
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